力石(ちからいし) という言葉を聞いたことがありますか。かつては各地の神社などに置かれていてお祭りのときなどに、この石を持ち上げて力を競ったそうですが、日本の社会から力仕事がなくなるのと並行して忘れ去られてしまい、今では庭の隅などに放置されてしまったりしています。しかし、岡山県総社市の神社では、今も力石持ち上げの全国大会が催されています。


この力石が、高山の札場のところに数個並べられています。横に書かれている説明によると、高山では、昭和30年ごろまで成人の行事として、この石を持ち上げる力自慢が行われていました。一番大きな石には 100kgと表示されていました。

では、当時の人たちは一体どれくらいの石を持ち上げていたのでしょうか。今、各地に残っている力石は30貫前後のものが多いみたいです。30貫といえば100kg近くあります。大きいものでは60貫という石も備え付けられていますから、昔の若者は100kgから200kgkgまでも持ち上げることができたというのです。君たちは、一体どれくらいのものを持ち上げることができますか?

最近の新聞報道や各種の調査では、今若者の学力が危ないといわれていますが、それ以上に体力の方がもっと危ないのではないかと懸念されています。ちなみに、君たちの体力を30年前(君たちのお母さんやお父さんの時代)と比べると中学1年の男子1500mでは6分12秒から6分35秒に、女子では4分49秒から5分14秒に落ちています。この傾向は50m走やハンドボール投げでも同じです。


力仕事はなくなっても、体力は生きていく上で何より大切な基本要件の一つです。寒いからといって家の中で縮こまっていては・・・・・。